短期離職を繰り返さないための対策と転職方法

2021/08/20

転職ノウハウ お役立ち情報 コラム

転職市場において、短期離職を繰り返している人は圧倒的に不利な状況に追い込まれます。
なぜ企業は短期離職がある人を嫌うのか?
そして、短期離職を繰り返してしまう人の傾向と、今後短期離職をしないための対策と転職方法についてお伝えいたします。

短期離職が転職で不利になる理由と短期離職を繰り返してしまう理由

企業が短期離職を嫌う理由

①採用を行うのに莫大な費用がかかっている

企業は求人を出して人材を採用するのに莫大な費用をかけていることをご存じでしょうか?
完全無料で採用を行えるのはハローワークのみであり、求人媒体、転職エージェント、自社採用HPへの誘導費用…など、1人を採用するのに100万円以上の出費をかけている企業が大変多くなってきています。

企業がそこまで費用をかけて採用を行うのは、

・就業意欲が高い
・即戦力になり得るスキルを保有している
・定着して長く就労してもらえる見込みがある

上記のような、自社に合う、少しでも優れた人材を獲得したいからであり、多額の費用を投じて採用する以上、長く勤めてもらいたいという気持ちが大きいという他にありません。

②未経験者は育成にも時間と費用がかかる

未経験採用を行っている企業は、未経験者を採用後、人材育成に時間と費用を費やします。
社員のキャリア形成の一環として、各種研修制度、資格取得支援制度を設けている企業は増え続けており、社内外において勉強できる環境を整え、丁寧な企業になると、一人前の社員を育成するのに3年もの時間をかけることがあります。
社員教育については、社外機関に委託する場合、1回に数十万円かかるケースも。

以上のように、企業は採用した社員に対し、給与支給の他にも多額の投資を行っており、できる限り長く定着して働いてくれる人材を求めているため、短期離職があり、定着性に疑問のある人材の採用を避けているのです。

短期離職を繰り返している人の特徴

①嫌なことがあるとすぐ耐えられなくなってしまう

「ストレス耐性が無い」とも言われますが、嫌なことがあるとすぐ耐えられなくなり、退職してしまう人が短期離職を繰り返している人に多く見られます。
耐えきれない職場環境や仕事内容というのは、人による感覚差が大きいため、一概には言えませんが、入社して間もない、まだ仕事のイロハも満足に理解していないうちに退職してしまうのは、ネガティブな印象となってしまいます。

②不満が多く、何事も他責にしがち

短期離職を繰り返している人に退職理由を聞くと、会社や上司に対する悪口、待遇への不満が多いという傾向があります。
実際に入社してみないと分からないこともありますが、待遇に関しては入社前に内定通知書等の書面を発行してもらうことで証明確認を取ることが可能ですし、短期離職が何度も続いていると、全てを他責にしても、かえって求職者本人にも何らかの問題があるのではないか?と勘繰られてしまうことが多いものです。

③飽きっぽい

退職理由に、仕事がつまらなくて辞めたことを挙げる人も短期離職が多い傾向です。
経験が浅いうちは、簡単な仕事や単調作業を任されることが当然と捉えるべきです。仕事はスキルが上がってくる毎に仕事の幅が広がっていくもので、スキルが上がらないうちから「仕事に飽きた。つまらない。」と放り出してしまうのも、やはり悪印象となります。

短期離職が転職に与えるデメリット

応募できる企業や職種が限定され、仕事を選ぶことができなくなる

短期離職の最大のデメリットは、応募できる企業や職種の幅がどんどん狭まり、就きたい仕事に就けない=仕事を選べなくなるということです。

通常採用選考は、履歴書と職務経歴書を企業に送り、書類選考からスタートします。

書類に嘘を書くことはできません。経験職種への応募だったとしても、短期離職が目立つと、書類選考の段階で見送られる可能性が高く、「自分が入りたい企業や職種」から「採用してもらえそうな企業や職種」へ妥協する必要が出てきます。

短期離職をしないために

周囲の人に相談する

「もうこの会社辞めたいな…」と思った時は、いきなり退職を自己判断するのではなく、必ず周囲の人、できれば複数人に相談しましょう。
冷静な第三者の意見を聞くことで、会社の体制がおかしいから辞めた方がいいのか、自分の我慢が足りないだけなのか、スキルアップのために仕事を続けるべきなのか、俯瞰的に状況を判断することができます。

職場の上司にも相談する

退職を考えている状態で、自分の上司に相談することは勇気がいることかもしれませんが、基本的に上司は部下に長く仕事を続けて欲しいと願っているものです。正直に辞めたい気持ちがあることと、その理由を話してみましょう。

問題解決に向けて対応してくれたり、柔軟性のある会社であれば、部署を変更してくれることもあります。
もし、直属の上司の振る舞いが辞めたい理由の一つであれば、更に上の部署を統括している上長や会社の相談窓口に相談するのも良いでしょう。

辞めない方向で環境を変える最善の努力をしてみることが大事です。

短期離職が多い場合の転職方法

①自分の転職市場価値を確認する

短期離職を繰り返している場合は、自分が希望する企業にいくつも応募したところで、採用に至らないどころか、面接にすら進めない状況に陥ります。
そうなってしまった時は、まず自分の転職市場価値を確認しましょう。
転職エージェントなどの人材紹介に登録、相談すると、自分が応募できる求人、すなわち面接や採用に繋がりそうな求人を案内してくれます。
その求人企業や職種と同等の求人が、転職できる可能性が高い仕事となり、求人媒体等から個人応募する際の大きな指標にすることができます。

②キャリア形成ができる企業を中心に応募する

「①自分の転職市場価値を確認する」に記載した採用の可能性が高い求人の中でも、キャリア形成ができる企業を中心に応募するようにしましょう。

働く以上は、給料を上げたい、役職を上げたい、スキルアップをしてスペシャリストになりたい、など、人それぞれ希望があるはずです。そして同じ企業で長く働くためには、モチベーションの維持が大事になってきますので、将来のキャリアを考えながら働く必要性があります。

尚、キャリア形成(キャリアアップ・キャリアチェンジ)の制度については、求人票に記載されていないことが多く、別途確認する必要があります。転職エージェント経由で応募している場合は、エージェントに確認してもらうようにしましょう。
個人応募を行っている場合は、面接に進んだ際に、質問内容の一つとして聞くのが良いでしょう。長く働きたいという意欲が伝わり、好印象な質問となります。

③応募書類を工夫する

短期離職が多いことを隠すことはできませんが、少しでも見栄えを良くする方法があります。

職務経歴書は通常、編年体式や逆編年体式と呼ばれる、時系列で職歴を記入する方法を取ることが多いですが、「キャリア式」と呼ばれる、経験した職種ごとに記入していく方法を取ることも可能です。
時系列関係なく、職種毎に経験した業務内容やプロジェクトについてまとめる方法なので、短期離職が比較的気になりづらい内容にすることができます。

※職務経歴書の書き方についてはコチラ

④腰を据えて長く働きたいアピールは必須

短期離職を繰り返してきたイメージを払拭するために、次こそは腰を据えて長く働きたいというアピールは必須となってきます。

ただし、口だけで「長く働きたい」と言うだけでは、意欲を見せることができませんし、見透かされてしまいます。
自分は今後どうなっていきたいのか?という自己分析とキャリアデザインを具体的に伝えられるようにしましょう。
本気度を企業に伝えることが最重要です。

最後に

誰しも「次こそは自分に合った良い職場で働きたい」という思いで転職を行います。

しかし、全てが自分にマッチする職場に巡り合うことは、宝くじの1等を引き当てることより難しいことです。

会社というのは様々な考えを持つ人が集まった集団であり、自分と合わない人というのは必ず存在します。これはどこの会社に行っても同じです。
そして、会社は利益を生むため、時として社会貢献のため、目標設定を行い、その目標に向かって社員全員が動いて行きます。

どんな小さなことであっても、自分が与えられた役割は会社にとって必要なものなのです。その役割を短期間で放棄してしまうのは、無責任なことと言えるのではないでしょうか?

「自分が働きやすい職場は自分で作る」という意志で働いてみると、改善すべきことがたくさん見えてくるはずです。

その改善への努力が、自分のキャリア形成に繋がり、短期離職をせずに済む最善策なのです。

【コラムを書いた人】
西村 美保
パセリスタッフ専属コーディネーター。コーディネーター歴6年。
様々な職種において転職希望の求職者をサポート。他にもスクールにおいてセミナー活動を行い、転職や就業に関する情報収集の仕方や良い転職を行う方法を伝授している。