夏や冬に起こりやすい!?「季節性うつ」とは?

2020/10/01

お役立ち情報

夏が終わり、少し涼しくなってきましたね。けれど、「毎年、この季節になると、なんだか不調だなあ…」と感じることはありませんか?
今回は、季節によって症状が現れる「季節性うつ(季節性感情障害)」という病気についてご紹介します。

季節性うつとは?

季節性うつとは、決まった季節にだけうつ病の症状が現れるものを言います。いわゆる通常の「うつ病」とは違い、発症の引き金となるストレス要因がありません。

一般的に、急に寒くなったり暑くなったりするような気温、気圧、湿度、日照時間など、環境の変化に過敏に反応し、体調を崩します。

季節性うつは、男性よりも、女性の方がかかる確率が高いと言われています。その理由には、女性ホルモンの変動に加え、女性の身体の方が環境の変化に敏感なことが挙げられています。

季節性うつの症状は? チェックしてみよう!

以下の症状はありませんか?チェックしてみてください。

□不眠、あるいは過眠である

□食欲が減り体重が減少している、あるいは食べ過ぎて太っている

□いつもは楽しめることが楽しめない

□気分が落ち込むことが多い

□疲れやすく、身体を動かすのがおっくう

□いつも通りに仕事に集中できない、うまく進められない

□思考力や集中力が低下している

※ 3つ以上が2週間以上持続していて、日常生活に支障がある方は要注意です。

季節性うつは、一般的なうつ病によく似ていますが、決まった季節にだけ現れ、その季節が過ぎると症状が治まるものの、再び繰り返すという「反復性」が特徴と言えます。また、うつ状態と躁状態を繰り返す「双極性障害」と関連があるとも言われています。

冬季うつ、夏季うつって?

季節性うつは、10~11月頃に発症する「冬季うつ」が多いと言われています。過眠、過食(特に炭水化物や甘いものを中心に食べ過ぎる)、倦怠感や集中力低下などが代表的な症状です。

一方で、少ないと言われてはいますが、夏季に起こる「夏季うつ」というものもあります。夏季うつの発症時期は5~9月頃で、食欲減退、不眠・抑うつ気分などの症状が出ることが多いです。症状が夏バテに似ているとも言われていますので、自己判断するのは難しいかもしれません。

冬季うつの原因は?

では、なぜ季節性うつは冬季に起こりやすいのでしょうか?その原因は、秋から冬にかけて、日照時間が短くなるためと言われています。

日光に当たる時間が少なくなると、脳内で、睡眠の調整や神経の安定に関わりのあるセロトニンが減り、脳の活動が低下してしまうため、うつ病になりやすくなると考えられています。

また、体内時計をつかさどるメラトニンも日光に当たることで分泌されるため、日照時間が短くなると、分泌のタイミングが遅れることにより、体内時計も狂い、夜眠れない、朝起きられないなどの症状が引き起こされます。

緯度の高い地域、白夜のある北欧の国などは、特に日照時間が短くなるため、冬季うつにかかる人の割合も増える傾向にあると言われています。また、住まいや仕事の環境によって日に当たる機会が極端に少ない人は、冬でなくてもかかりやすいようです。春が近づき、日照時間が長くなっていくと、少しずつ症状が治まっていきます。

もしも、季節性うつの症状が見られたら?治療法は?

最初にご紹介したチェックリストに当てはまり、その症状が重く、学校や仕事に行けない、何もする気が起きないなど、日常生活に支障が出ている場合には、早めに心療内科、精神科、メンタルクリニックを受診し、治療を受けましょう。

治療方法として、光療法、薬物療法、認知行動療法などがあります。

光療法は、ライトボックス(人工光)を使用して、冬の日照不足を補う方法です。

薬物療法では、通常のうつ病と同様に、SSRIなどの抗うつ薬によって症状を緩和します。

認知行動療法は、物事の考え方や受け取り方のクセを修正し、ストレスに対応していくための考え方を持てるようにしていく心理療法で、再発防止に有効とされています。

自分でできる季節性うつの対策法は?

症状が重い場合は病院を受診したほうが良いですが、生活習慣を見直すことで、季節性うつの症状を改善することが可能です。具体的にどうしたら良いか見ていきましょう。

・なるべく日光に当たろう

季節性うつの原因の一つとして、日照時間の短縮によって日光に当たる時間が少なくなることが考えられます。そのため、なるべく日光が出ている時間に外に出ることが大切です。

現在はテレワークの方も多いと思います。テレワークが多くなると、日光に当たる時間はどうしても減少します。

ですので、自宅で在宅勤務、という日には、日中、15~30分の散歩をすると良いでしょう。外を歩くのが億劫な時には、ベランダなどに出てストレッチを15分するなど、少し「日に当たる」ことを意識しましょう。散歩がてら外に出れば運動にもなります。

また、天気が悪い日などは、自宅や職場の照明を明るくして過ごすことでも効果があることが分かっています。

・栄養バランスを考えて食事しよう

季節性うつにはセロトニンの不足も深く関わっています。このセロトニンの原料となるのが「トリプトファン」と呼ばれるアミノ酸のひとつです。

トリプトファンを含むアミノ酸を効率よく摂取できるのが肉や魚。他にも、緑黄色野菜やフルーツを食べることで、ビタミンやミネラルを補うことができます。これらを意識的に食べるようにしましょう。

適度な量とバランスの良い食事を心がけてくださいね。

・睡眠不足にも気をつけよう

季節性うつには体内時計の乱れも大きく関係しているようです。

毎日できるだけ同じ時間に起きるようにしましょう。仕事がお休みの日でたくさん寝たいという場合は、寝る時刻を早めると効果的です。睡眠不足にならないようにしっかりと睡眠をとり、夜更かしは避けるようにしましょう。

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今回は季節性うつについてご紹介してきました。季節性うつにならないためにも、仕事などで、ちょっとでも不調を感じたら、一息つくようにしましょう。「たいしたことない」「これくらいでは休めない・・・」と無理を重ねていくと、気づかないうちに事態が深刻化することもありえますので注意が必要です。

他に、自分を振り返ることも大切です。心の状態、体調の変化などを手帳やスマホにメモしておくと良いでしょう。自分の心身の変化について、傾向が見えてくることで、どうすれば改善されるのか対策を立てやすくなりますよ。くれぐれも無理はしないようにしてくださいね。

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<参考URL>
冬季・夏季うつだけじゃない!季節性うつのチェックと対策