「挫折」が人を成長させる!?

2020/11/10

お役立ち情報

今まで生きてきて「挫折」した経験があるという人はきっと少なくないのではないでしょうか。一般的に「挫折」というとマイナスに捉えがちなイメージがあるかもしれませんが、実は、挫折は私たちが成長するためには必要不可欠なものです。
今回は、挫折について考えていきましょう。

挫折感を覚えた時に生まれるものは?

青年期(およそ13歳から20歳くらいまで)に入ると、自立に向けて様々な葛藤や悩みが生まれます。この時期に、何らかの劣等感や挫折感を覚える経験をすると、ひどく落ち込むこともあります。 

例えば、第一志望の大学入試や入社試験など、目標がその時の自分にとって大きなものであればあるほど、失敗した時にはショックも大きくなります。

そんな時、第一志望ではなかったけれど、自分の好きなことが学べる、やりたかった仕事ができる、などと気持ちを切り替えて次のステップに進める人は良いのですが、なかなかそうできずに失敗を引きずってしまう人もいます。

挫折感を覚える時、人は自分のことを「なんてつまらない人間なんだろう」「なんてちっぽけな人間なんだろう」といった心情に陥りやすくもなります。こういった心情に陥ることを心理学では劣等コンプレックスと言います。

劣等コンプレックスは、ひとつの要因から起こることは稀で、一般的には様々な要因が複合的に作用して生まれると言われています。

劣等感の要因は?

それでは、劣等コンプレックスの要因としてはどんなものが考えられるでしょうか。

例えば、健康問題、能力、出自、容姿、誹謗中傷などが要因として考えられます。

挫折感や劣等コンプレックスを抱えた時は、誰しもがつらさや悲しみを覚えることと思いますが、そういった苦しみがあるからこそ「負けるもんか!」という気持ちを生み出すエネルギーにもなり、そのエネルギーが人を成長させるきっかけにもなりえます。

また、不安や罪悪感、恥などの不快な感情や気持ちを弱めたり、避けたりすることで心理状態を安定させる作用のことを防衛機制と言います。防衛機制は、誰にでも現れる正常な心理作用で、通常は無意識に発生します。

この防衛機制を挫折した時に働かせ、コンプレックスを解消しようと別のことに励んだ結果、思いもよらなかった大きな成果を得ることもあります。

挫折を味わったことのない人は結果的に損をする!?

挫折を経験した人からすると、挫折経験がなく、順風満帆にいっている人をうらやましく思うかもしれませんが、実際は、挫折を味わったことのない人はフラストレーション耐性(大変なことがあっても動揺せず、冷静に対処できる能力のこと)が低いと言われています。

そのため、ちょっとでも物事がうまくいかなくなるとパニック状態になってしまったり、キレやすくなったりします。また、今まで挫折をしなかった分、失敗を回避しようとして自分のできる範囲でしか物事に取り組もうとしないことも多いです。

あなたの周りで、一見仕事ができるように見えるけれど、困難な状況に直面したときに及び腰になる人がいたら、もしかしたら、その人は今まで挫折を味わった経験がないのかもしれません。

年を重ねれば重ねた分だけ、挫折を味わったことのなかった人が挫折を味わった時には大きなダメージを受けます。

そのため、ある程度の年齢までに挫折体験をしていることは、その人自身が成長するために必要不可欠なのです。挫折や失敗を繰り返すことでフラストレーション耐性やストレス耐性はどんどん高まっていき、ちょっとの失敗ではへこたれなくなります。

ですので、皆さん、失敗を恐れないで、どんどんいろいろなことに積極的に挑戦していきましょう。そうすることが結果的にあなたの糧になるはずです。

挫折を経験したら?

挫折を経験すれば、成長できると分かっても、挫折した時には少なからず落ち込むものですよね。

人は、ネガティブな気持ちになると「もう、どうでもいいや」という投げやりな気持ちになりがちです。

そうなると生活習慣も自然と乱れがちになります。でも挫折を味わった時にこそ、食生活や睡眠、そして適度な運動などの習慣を大切にしましょう。体が健康であれば、たとえ落ち込んだとしても回復が早くなります。

そして、気持ちが落ち着いたら、なぜ自分が挫折してしまったのかを考えてみましょう。

挫折を経験しただけでは、今後もしかしたら同じ過ちを繰り返してしまうことになるかもしれません。挫折の原因を自分なりに分析することで、今後自分に必要なことや気をつけるべき点が見えてくるはずです。

失敗は成功のもと。どんな失敗や挫折を味わっても、もう一度やり直すチャンスだとポジティブに捉えて前に進んでいきましょう!

 ライター紹介:かたこりこ
大学では心理学を専攻。卒業後は、ラジオ番組の原稿やフリーペーパーの執筆、教科書系出版社勤務などを経て現在に至る。趣味は読書、映画・お笑い鑑賞。東京都出身。冬生まれだけど、寒いのは苦手です。

<参考>
決定版 面白いほどよくわかる!心理学 渋谷昌三 西東社 2017
https://www.hitachi-solutions.co.jp/column/zasetsuryoku/01/3.html